冬季低温環境対策メモ
- かわしも小水力発電の冬季凍結対策.....川下地区の冬には何度か雪に覆われる。加えて、標高が250mの位置にあり、平地より最低気温は低い。小水力発電の課題の一つは、低温環境における健全性の確保であり、これを怠ると冬季の朝方の気温低下が、機材周りの凍結など深刻なダメージが生ずる可能性がある。本プロジェクトでは、そうしたリスクも含めての実証であり、コスト面で許される対策は全て施す必要がある。
- 温度の問題は夏場の高温条件、冬場の低温条件何れにしても実験室は断熱化しておくことが望ましい。冬場は特に、水周りの凍結を避ける必要がある。実験室内の温度が氷点以下にならない対策を講ずる必要がある。部屋の温度は外気温度に影響される。加えて空気の移動は直接熱を移動させるため、それを抑制することが必要となる。この代表的な手法はビニールハウス等の温室構造である。
- 第一義的には、実験室を断熱し、暖房することであるが、具体的には①隙間をなくすこと、②対流等による空気の移動を抑制すること、③太陽熱の積極的な取り込み、④発電機等の機材の発生熱をうまく取り込むこと等が考えられる。これらを上手にマネージメントすることで凍結が回避できると思われる
- 太陽熱の積極的な取り込みの一つは、太陽熱集熱器の利用である。冬季といえども、日射がある場合の直立つ日射エネルギーは夏の場合と変わらない。よって、法線面におけるエネルギーは大凡1kw/㎡となる。晴天時、畳1場分の太陽熱コレクターなら、時間あたり2kwh(〜1.5kcal)に近いエネルギーを回収できる可能性がある。
- 太陽熱集熱器は、断面プロフィールが楕円の反射鏡の焦点位置にパイプを配し、不凍液を加熱循環させる。一方蓄熱器は水槽を使い水の温度を高くすることで、熱を貯める。この熱を利用して部屋の温度をコントロールする。